テキストサイズ

息もできない

第24章 過去と現在

俺がもやもや考えているうちに布団を敷き終えた


「直、そろそろ寝る?もう少し起きてる?」
「え、と……」


変なこと考えてたからあんまり眠くないんだけど、特にやることもないしなぁ


「寝よう、かな」
「今日は疲れたからね。寝ようか」


疲れた、か
まぁ確かに色々あったもんなぁ

そしたらこのまま寝ちゃうかな


俺は布団に入った


「電気消すよ?」
「うん。お願い。……あ、やっぱり小さい電気つけといて欲しいな」
「わかった」


いつもは真っ暗にしてもらうけど、今日は薄暗くしてもらう


……だってさ
春陽にシてもらえなそうだから
せめて、ほら
自分で……って……


俺も春陽も布団に入り「おやすみ」と言葉を交わして目を閉じた

寝れるわけなんてないんだけど

どれくらいかわからないけど、多分10分くらいしてから春陽が寝息を立て始めた


「スー……スー……」


寝た、かな?


俺は起き上がって横の布団で寝ている春陽に近づいた

寝顔まで凛々しい春陽にキスしたい衝動に駆られたけど、そんなことしたら起きてしまうだろうから我慢する


ゆっくり布団を捲って、俺は唾を飲んだ


あぁぁぁぁあ
ごめん、春陽


心の中で謝りながら俺は春陽の浴衣に手をかけた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ