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薫子の先生な日常

第2章 Kとわたし

「K、そっちにいかなかった?」

職員室前で声をかけられ、振り返ると長井がいた。

彼は私の同期でKの所属する野球部の顧問兼監督をしている。

「うん、きた。」

「その後、グラウンドに戻って来なかったんだけど。」

「…ごめんね。」

「説教?アイツ進路考えてないだろう…。夏休みにある社会科の朝補習もいけ、ってカオルからも命令してくれよ…。」

「うん。わかった。」

「……ところでさ、…明後日の土曜日の午後……あいてる?」

長井は向き直って声色がちょっと上がった感じで話を続ける。

「あいてる。部活?」

「!や。部活は午前中だけ。メシでも行かない?国道のちょっと先に新しい店が出来ててさ。ハンバーグがうまいらしいよ。好きだろ?」

「うん。ありがと。行く。」
「わかった!!じゃ。」

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