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片想いの行方

第32章 選択、そして決断の先に



……麗子とは、家が近くて同い年だったけど



小学生からクラスが一緒になることは無くて、タイプも違うから、中学に入っても仲良くなることはなかった。



それが、同じ高校に行き偶然クラスが同じだった事で、私達はそこで初めて友達になる。



ざっくりした性格で、なんでもバッサリ言い捨てる彼女は、こんな私とも不思議と仲良くなって。



何度か麗子の家に行ったある日、弟である “ 最初の蓮 ” を紹介された。





「優香もさ~、もっと楽に生きればいいのよ。

何でそんな見た目ばかりにこだわるかな」



麗子は煙を空に向かって浮かべる。



「いいの?


あいつはあいつなりに、優香の傍にいようとしてたんじゃない?


さっきの様子を後ろから見てた、私の見解だけどさ。



ピアスだなんて、意味不明な例えで意地なんて張らずに、そのまま甘えちゃえばよかったのに」

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