
片想いの行方
第34章 真実の願い
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会場を後にして、駅までの道を歩いている途中で
クラスの奴らから、メールが届いているのに気付く。
ご丁寧に、カラオケで熱唱している写真まで添付されていた。
『あ、ヒメ!?
今どこにいるんだよ~何度も電話してんのに出ねーし!
お前が来ないと女が盛り上がらないんだから、何とかしろよ!』
「……俺、行くって言ってたか…?」
クラスの男のすがるような声に、俺はため息をつく。
『いいから来いよ!
駅前のいつものとこ!
友達を大事にした方がいいぞ!』
ワケのわからない言葉の後、電話は切れた。
…………歌なんて歌ってる気分じゃねーんだよ………
そう思いながらも
気分転換をしたかった俺は
駅前へと足を進めた。
