
片想いの行方
第34章 真実の願い
俺は………
いつからあいつの事が気になるようになったんだろう。
とにかく蓮を何とかしたかったから、最初は美和の事は大して考えていなかった。
服を選んでやった時も
一緒にカフェで話した時も
別に普通の事だったし、特に何かに惹きつけられる要素も無かった。
だけど………
あの課外授業の星空の下で
俺を睨みつけながら涙を流した美和に
なぜか俺は欲情してキスをした。
優香の存在を知って、悩みながらも蓮を想う美和の姿を見て
こんなにも真っ直ぐに人を好きになれるのかと、信じられなかった。
だから……それを確かめる為に、何度となく美和にちょっかいを出しても
あいつの見つめる先は、全くブレなくて。
その相手が蓮だということに、余計に俺はイラつくようになった。
