
片想いの行方
第49章 償いの理由
「………離れてよ……」
わざと強がって、言葉で抵抗しないと
あの頃の抑えこんだ気持ちが溢れてしまう。
「女には飢えてないって言ったじゃない」
「あぁ、声掛けなくても寄ってくる」
「………っ それならその人達とすればいいでしょ?」
「俺はな、こう見えても一途なんだ。
1人だけしか愛せない男なんだよ」
……………っ
ヒメの手に両腕を押さえつけられると
その唇が、私の首筋へと移動する。
「……や……っ やめ……」
「……お前にとっては過去なんだろうけど」
…………!
首筋から胸へと下がりながら、ヒメが低い声で呟いた。
「………美和。 俺は今でも……………」
……………………っ!!
