
ふた恋
第6章 セクハラ
「‥悪いな。じゃあ、また」
「うん‥連絡待ってる」
ひかりの家から自分の家までは、とりあえず走った。
一秒でもはやくそばにいてやりたい。
‥こう考えたら、やっぱり俺はひかりよりも杏里が大事なんだろうな。
でなければ、あんなに寂しそうな顔をしたひかりを一人にするはずない。
杏里に適当に友達の家に行けとでも言っただろう。
それをしないのは大切だから
なのに浮気をしてる俺はどれほど最低な男なんだろうか。
ガチャッ
「‥杏里!」
「友‥おかえり‥」
「なにがあった?」
「‥‥‥」
