
ふた恋
第7章 償いと誓い
「‥ごめんな、杏里‥‥本当にごめん‥」
浮気なんかしてごめん。
守ってやれなくてごめん。
「へへ‥友にこんな心配かけてだめだね、あたしずっと友には迷惑かけないできたのにね」
「‥いいんだよ。俺の前で強くいなくても‥」
「‥あたし‥みんなに欠点ないとか完璧って言われるけど‥そんな強くないの‥。周りに迷惑かけないように必死なだけなの‥。」
杏里は強がっていたんだ。
物心ついた時からずっと‥
気を休めることもなく、ずっと完璧な女性を演じてきたんだ。
「だめな女だね‥」
「ううん、そうやって一生懸命な杏里‥すっげー好き。てゆうか、かっこいいと思う。でも、もう強がらなくていいから」
