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秘密の花園

第3章 周囲

「私、初めてで.....。あの、その....未弥さんは、どうなのかな....とか。ちょっと周りが気になって。不安なんです」


凄くその気持ち分かる......笑


「私は何もされてないよ」


いや、ちょっと嘘付いちゃったかも。

何もされてない訳ではない。


「そっか。緋月さんはお優しい方なのですね」

「あれ、なんで....、私の執事の名を?」

「緋月さんはとても有名な方なんですよ。執事として、優秀で、この学園の執事が争う大会で、3年連続優勝されていらっしゃるんですよ」

「そうなんだ....」


そりゃ有名にもなるか。


「あれだけの実力者だったら、指名も殺到しただろうに。未弥さんは、その中で選ばれたんだから自信持っていいと思いますよ」


そんなにすごい人だったんだ....。

なんだか少し朝の態度に後悔してしまう。

あれが仕事なのに....。
酷く拒絶してしまった。


「お互い頑張ろ?まだ、これからなんだし」

「そうですよね。ありがとうございます。あ、私.....架代(かよ)って言います。よろしく」


華奢な少女は、最後にニコッとハニカミ、教室へ戻って行った。

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