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恋密度〜官能・従兄妹編

第2章 蒼い果実


「そんなことないよぉ!ちゃんと嫌な時はいやっ!!て言うしアタシはNOと言える日本人ですっ!」


「そうか?」

反論するアタシを茶化しながらお兄ちゃんは神社に足を向けた。
家の近くにある小さな神社の鳥居をくぐり、境内の石段に腰掛け焼きイカを頬張る。

「こうゆうのって何か知らないけど旨いんだよな」

お兄ちゃんは美味しそうにイカにかじりついていた。そしてアタシの顔を見て笑う。

「プッ‥真美、すごい口にはみだしてる…」


「だって、このイカおっきいんだもん」

「ブフっ‥イカに食われてるみたいだな」

「もぅ!しょうがないじゃん!そんなに笑うなら舐めてきれいにして」


「……──」


「…あ…じ、冗談…だよ、へへっ…」

頬を突き出してホントに冗談で言ったつもりだったのに──


アタシはお兄ちゃんの表情に驚いてすぐにはぐらかした。……直ぐにはぐらかした筈なのに…


「真美……それはちょっと…今の俺には辛いよっ…」

「──…!っ…あ…んっ…おにっ…」

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