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不器用なくちびる

第14章 背徳

「俺は…
香山がイギリスに行ったからかな。
なんとなくイギリスのことをいろいろ
調べてたらあの曲を見つけたんだ。
歌詞なんか覚えちゃったよ。
特に2番の最初…
“Since you've gone………”」


橘くんの深みのある優しい声で
紡がれる英語の歌詞。
橘くん…この歌詞って…
これがあなたの気持ちだったと
思ってもいいの…?
涙が…出そうだ。


“あの日最後に別れてから
どうすればいいのかわからない

夢を見ても君の顔しか浮かんで来ない

他の人を探してみたけれど
君の代わりになんかならなかった

寒くてその温もりが懐かしい
ずっと辛くて仕方がない

だから頼むよ…”

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