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不器用なくちびる

第20章 【春菜 14才】

可哀想とは思いつつも、
エッチなことに密かに憧れてた私。

でもそんなのは、実際に経験
してないからで…
栞はそんなに苦しんでたんだね。
日本を離れるなんて…

栞…吉井のことはもういいの?
クラスが一緒になっても、
栞がずっと吉井を目で追ってるのを
私は知ってるよ?

せっかく同じクラスになったのに
話もしたこと無いんじゃないかな?

文化祭では指揮者をやる
吉井の姿を、練習の時に
ただ見つめてる栞の姿を思い出す…


「橘!ごめんっ!
私は、男友達より女の友情を取る!」


「は⁉︎」


いいこと考えたっ!
これで…許してくれるかな?栞…

私は放課後になって包帯を買いに行くと
担任の高橋に電話をした。

私…これから女優になる!

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