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殺人鬼の棲む島

第17章 3日目 早朝

「私コーヒー飲めないんです」

受け取ったあとで悠夢が言う。

「そうなんだ。お茶にする?」

「いいえ……結構です」

悠夢は視線をコーヒーカップに向けたまま首を降る。

「いやだなぁ……毒なんて入ってないよ?」

そのジョークはカップの中のコーヒー同様に中学生にはブラック過ぎたのか、悠夢は何も言わずコーヒーカップをテーブルに置いてリビングから出ていった。

「難しい年頃なんだね。うん」

悠夢が出ていったあとTOMは一人で頷いた。

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