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殺人鬼の棲む島

第18章 3日目 朝 黒鵜岬

『ちくしょうっ……

殺人鬼の奴っ……

崖の下に潜んでやがったか……』

殺人鬼は笑いながらぐるぐるとTOMの周りを歩く。

『楽しんでやがる……

こいつ……

いたぶりながら殺すつもりだな……』

殺人鬼に背を向けないよう、TOMは声のする方を向きながら体勢を整える。

『落ち着け……

大丈夫だ……

獲物を前に舌舐めずりする奴は自分のアドバンテージを過信して油断する……』

TOMは反撃の隙を伺う。

時間稼ぎをして誰かが来てくれることも願っていた。

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