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殺人鬼の棲む島

第19章 3日目 午前 黒鵜岬

三人目の犠牲者が生まれ、流石にいつもの遥風節もトーンダウンしていた。

絶壁の下ということもあり、流石に遥風も死体の確認まではする様子がなかった。

サイトで特にすまいると繋がりがあったように思えないTOMの死は、一同に新たな恐怖を植え付けた。

これはすまいるに関する怨恨からの連続殺人ではない、という事実。

ここにいるすべての人物が殺害対象になりうる。


誰もが言葉を失っていた。


聞こえるのは突然のご馳走が舞い込んで喜ぶ鵜たちの啼く声だけだった。

特にみじろっぷの憔悴ぶりは相当のものに見えた。

何かとみじろっぷに気をかけてくれていたTOMの死は彼女に相当のショックを与えたことを物語っていた。

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