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殺人鬼の棲む島

第3章 一日目 朝

「そうですよ、夏野ソラさん。まだ船の時間まで結構あるし」

みじろっぷは眼鏡をくいっと上げながらたしなめる。
たゆんと膨らんだ乳房がくっきりとわかるタイトなセーターに夏野ソラは目のやり場を困らせた。

「ソラはイライラしすぎなんだ。少しはゆとり持てよ……頭はいいんだからさ……」

ボソッと呟いたのは綴恋愛だ。
この四人は若者グループで形成されていた。

「なんだよ……こんなもん集合時間の一時間前くらいに着いておくのがセオリーじゃねぇのかよ?」

一番についたソラはかれこれ二時間くらい待ってるからイラつくのもある意味仕方なかった。

「まあまあ。お陰で自己紹介もゆっくり出来たしいいんじゃない? 私なんか一枚スケッチ出来ちゃったし」

そう言ってkuroはスケッチブックを見せる。

のどかな海と漁港を味のある作風で捉えていた。

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