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殺人鬼の棲む島

第30章 4日目 朝 黒鵜館大浴場

洗い終わった二人が湯槽へとやって来る。

「ちょっ……こ、こっち見ないでよっ、ゆきめ君!!」

綴は声を震わせながら湯槽に足を入れる。

タオルで隠しているとはいえ、白い肌がピンクに染まっているのを見られるのは恥ずかしかった。

「はぁー……いい湯だなぁ……やっぱりシャワーばかりだと疲れがとれないもんねー」

一方遥風はゆきめに注意されたことも忘れたかのように体を隠すことなく、豪快に湯槽に浸かる。

「ちょっ……こっちに来ないでください……」

間近でくつろぐ遥風にゆきめが怒る。

「別にいいだろー。それとも何? ゆきめくんって私の貧弱な体でも興奮してくれるわけ?」

にたーっと笑った遥風が更にゆきめに近寄る。

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