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殺人鬼の棲む島

第31章 4日目 昼 黒鵜館大浴場

「あ~……せっかく罠はったのに一匹かぁ……」

ひどく気の抜けた声で近付いてくる人物。

叫びたいのに声がでない。

みじろっぷは恐怖で脳が支配されていた。


嫌っ……来ないでっ……嫌っ!!
嫌だっ!!
死にたくないっ!! 嫌っ嫌嫌嫌嫌嫌ッッ!!

来ないでっ!!
お願い助けてっ!!

死にたくないっ死にたくないっ死にたくないっ死にたくないっ死にたくないっ!!

嫌ああアァああッ!!


「しかも死んでないし……罠大失敗」

すでに湯船への放電は止めているらしく殺人鬼は手で湯加減を確かめていた。

近付いた殺人鬼の顔を見てみじろっぷは息が止まった。

嘘……
あなたが……殺人鬼だったの……

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