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殺人鬼の棲む島

第34章 4日目 夜更け プレイルーム

「あっ……ごめん」

遥風が謝る。

すぐに謝られたものだから悠夢は振り上げた拳のもって行き先がなくなったようにうつ向く。

「でも十三歳を大人と見なすのはバス会社や鉄道会社くらいよね」

やめておけばいいのに紫響が茶化すと悠夢に恨めしげに睨まれた。

と、その時、ソラがくらっとよろめいた。

「ソラさん? どうしたの?」

隣に立っていた遥風が慌てて支える。

「何でもない……」

「何でもないって……もしかして……?」

遥風は自分の額をぴとっとソラのおでこにくっつける。

キスでもするのかと思った女子中学生たちは息を飲んだ。

しかしこれは遥風がいつもやる熱の計り方だった。

ソラもいきなり遥風の顔が眼前に近付き、ドキッと胸を震わせた。

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