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殺人鬼の棲む島

第37章 5日目 早朝 黒鵜館リビング

「……あっ」

紫響が小さくだが、声を漏らした。

「どうしたんですか?」

ソラが問い掛ける。

「いえね……TOMさんが亡くなる朝なんですけど……気になることを言ってて」

「気になること?」

「まあ大した話じゃないんですけど」と断ってから紫響は黒鵜島の名前の由来の話をみんなに伝えた。

あの場にいた人間で生き残ってるのはもはや紫響しかいない。

全員ははじめて聞く話に興味深く耳を傾けた。


「なるほど……鵜は元々黒いのに黒鵜島って確かに気になりますね」

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