殺人鬼の棲む島
第37章 5日目 早朝 黒鵜館リビング
「読み方が違うんじゃないかってゆきめ君が言って笑いをとっていたんだけど……なんか気になってね。そもそも黒鵜で『コクウ』って読むのは重箱(じゅうばこ)読みじゃない?」
「確かに……普通なら『クロウ』と読むゆきめ君の読み方が一般的かも」
一単語に音読みと訓読みが混じる重箱読みはどことなく違和感を覚えるものだ。
ソラもそれは前から違和感を感じていた。
「クロウ……カラスって意味かな? あ、もしかしたら苦労って意味!?」
望が次々に自論を披露する。
「いや……でもそれならそもそもクロウ島って呼ばれてるはずだよな……」
ソラがもっともなことを指摘する。
「でね、さっきお巡りさんが神社の名前を言ってるの聞いてピンと来たの……『瀬戸内虚空蔵尊』って……もしかして読み方じゃなくて、漢字が違うんじゃないかって」
「漢字が……?」
----本当は『虚空島』って名前なんじゃないのかしら。
紫響がそう言った。
「確かに……普通なら『クロウ』と読むゆきめ君の読み方が一般的かも」
一単語に音読みと訓読みが混じる重箱読みはどことなく違和感を覚えるものだ。
ソラもそれは前から違和感を感じていた。
「クロウ……カラスって意味かな? あ、もしかしたら苦労って意味!?」
望が次々に自論を披露する。
「いや……でもそれならそもそもクロウ島って呼ばれてるはずだよな……」
ソラがもっともなことを指摘する。
「でね、さっきお巡りさんが神社の名前を言ってるの聞いてピンと来たの……『瀬戸内虚空蔵尊』って……もしかして読み方じゃなくて、漢字が違うんじゃないかって」
「漢字が……?」
----本当は『虚空島』って名前なんじゃないのかしら。
紫響がそう言った。