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殺人鬼の棲む島

第44章 6日目 午前0時

「そ、うなんですか……」

「ああ。間違いない。殺人鬼は別の者じゃ」

望は戸惑っていたが信頼している京茶屋の言葉で決心がついた様子だった。

「ごめんね……リンゴなんて投げちゃって……」

「う、ううん……仕方ないよ……あんな状況なら誰だって人を疑っちゃうもん……」

深かった二人の溝が一気に埋まるのが可視出来るかのようだった。

京茶屋は嬉しそうに目を細める。

「それでいいの?」

水を指すように遥風が三人に問い掛ける。

「ああ。悠夢さんは殺人鬼ではないだろう。それでも遥風さんは悠夢さんを幽閉しろと言い続けるのか?」

ソラと遥風が無言で見詰め合う。

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