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殺人鬼の棲む島

第44章 6日目 午前0時

「彼女を縛って地下室に幽閉しなさい。それで私たちは助かるわ」

そう言い終えて注いであったワインをすっと口に含む。

「多数決を採りますか?」

「多数決? あなたはもう少し頭の切れる人だと思ってたわ」

紫響は呆れた顔でソラを見る。

「生きるか死ぬかなのよ。絶対に安全な方法を考えて全員が納得するまで話し合うべきね」

「多数決にしよ? ね!? それがいいよ!!」

紫響を黙らせるように望が京茶屋に懇願する。

「採決の必要もなかろう。紫響さん以外は全員一致のようじゃ」

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