テキストサイズ

殺人鬼の棲む島

第48章 6日目 夜 リビング

「もうやめようよ……殺人鬼が誰なのかとか……もういいし……」

紫響と二人で先にリビングにいた望が涙声で止めに入る。

「今夜犯人を捕まえますよ」

ソラがキッパリと言い切ると紫響は「楽しみにしとくわ」と言って立ち上がり、リビングから出ていった。

望は相変わらず不安げな顔でおろおろしていた。

「何も心配はいらんよ」

京茶屋が笑う。

「……遥風さんは?」

「わからない……でも私がリビングに着たときは紫響さんしかいませんでした……」

望はソラに答える。

「そっか……」と呟き、ソラはソファーにどすっと勢いよく腰掛けた。

しばらく会話はなかった。
無音のまま、時が過ぎる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ