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殺人鬼の棲む島

第51章 7日目 午前零時 黒鵜館リビング

にこにこと笑いながらゆっくりと悠夢が遥風に近付いてくる。

「きっとあなたはここに戻ってくると思いましたよ? 小賢しいあなたならね……」

手には遥風が探していた剣が握られていた。


「この剣を探していたんですか? この剣は本物ですよ。よく斬れます……」

遥風はじりっじりっと後退する。


「よくもみんなで移動しようなんて小賢しい真似してくれましたね……お陰で狩りは台無しになりかけましたよ……」

ふふふと可愛らしく笑う。

ゾッとしながら遥風は後退の一手しかなかった。

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