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殺人鬼の棲む島

第51章 7日目 午前零時 黒鵜館リビング

「さっさと逃げろッ!! こいつはただ者じゃないぞッ!!」

ソラが怒鳴り、遥風は慌てて駆け出した。

「逃がすかッ!!」

眉間にシワを寄せ、憎悪に満ちた顔で悠夢が追い掛ける。

「それっ!!」

ソラが滑り込み悠夢の足をかける。

「うわっ!!」

殺人鬼のわりには間の抜けた可愛らしい声で悠夢が転ぶ。

脛辺りまである長いスカートが捲れて細い足が露わになる。

殺人鬼というにはあまりにも幼く、無垢な姿に見える。

「夏野ソラッ……」

恨めしげに悠夢が睨む。

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