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殺人鬼の棲む島

第60章 7日目 午前 黒鵜館リビング

第一にメンバーは悠夢を追い詰めすぎた。

幽閉までは至らなかったが、悠夢を犯人扱いの一歩手前まで追い込んだ。

「あそこまでするなら閉じ込めれば良かったのに」

旅行の想い出を振り返るかのように紫響は微笑む。

悠夢は殺人にはなんの躊躇いもなく、無慈悲にこなせるが、責められることの耐久がないことも紫響は見抜いていた。

あれだけ全員に責められれば逆上することは充分に考えられた。


第二に生け贄が少なすぎた。

全員がまとまって動くことをやめなかったから殺人鬼は焦れてしまったのだ。

悠夢はこの一週間で皆殺しにするつもりだったのは明白だ。

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