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殺人鬼の棲む島

第5章 1日目 夜

食後はテーブルでワインを傾ける紫響を中心に創作について語られた。

はじめはすまいるがこのオフ会で創る小説について語っていたが、あまり相手にされず中学生トリオとソファーに行ってしまった。


「そうねぇ……私の場合はシチュエーションから考え始めるかな……それから大まかなストーリーを創って、肉付けして……」

創作方法を尋ねられた紫響は思い出すようにぽつりぽつりと語り出す。

食事前にシャワーを浴びたのか、仄かな石鹸の香りを漂わせ、服装は落ち着いた色のイブニングドレスに着替えられていた。

艶やかな女性というのは男を誘い込む蜜のようなものを周囲に飛散させているのかと思うくらい、夏野ソラとTOMは近くに座り紫響の言葉に耳を傾けていた。

普段はクールなソラのその態度に綴恋愛が冷たい視線を向けている。



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