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殺人鬼の棲む島

第68章 7日目 夜更け 黒鵜館リビング

「まあ気の早いこと。私は捕まってないわ」


----見つかっただけ。


紫響はそううそぶいてにっこりと笑いながら立ち上がる。

その手には鞭が握られていた。

それも猛獣の調教などに使う一本鞭だ。

普通のライトなSMなどに使うバラ鞭と違い、一本鞭は本物の武器だ。

全力で振り抜かれ直撃すれば腕の骨くらいは簡単に折れてしまう。

紫響はごく個人的な趣味のため、この鞭を持参してオフ会に臨んでいた。

予期せずそれが護身用の武器となる。

「調教してあげるわ、小娘ちゃん……」

ビシンッと激しい音をたて鞭を振るう。

扱いが簡単ではない一本鞭を使い慣れたように紫響がしならせた。

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