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殺人鬼の棲む島

第72章 8日目 真夜中~朝 黒鵜島

「出てきて下さい。私と最後の戦いをしましょう!! このまま仲間が殺されたままでいいんですか!?」

悠夢は大声を出しながら黒鵜館の中を歩く。

遥風を煽って誘き出させる。

京茶屋や紫響は真っ向勝負を挑んだら危険もあるだろうが、遥風なら勝てる自信があったからだ。

確かに掴みあって力比べをすれば負けるかもしれない。

しかし命の奪い合いなら話は別だ。


人を殺すというのは相当の覚悟がいり、躊躇いが生まれる。


遥風にはその覚悟がないと踏んでいる。

一瞬の躊躇いを見せた瞬間に迷いなく殺す。

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