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殺人鬼の棲む島

第74章 エピローグ

だから確認の意味で遥風は船長の口から「こくうとう」と言わせてみたのだ。


その結果、船長は『黒鵜島』と発音した。

つまり、『う』にアクセントを置いたのだ。


虚空島と言うならそこにはアクセントは来ない。

『う』はむしろ読まないくらいに軽くなるはずだ。
言うなれば『こくーとう』くらいになる。

虚空蔵尊は普通『こくうぞうそん』とは読まず、『こくぞうそん』と読まれる。


だから船長は黒鵜島と勘違いしていると確信した。

そしてすまいるも虚空島を黒鵜島と勘違いしていた。

だから船長がすまいるだと断定したのだった。


そしてそれは当たっていた。


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