テキストサイズ

殺人鬼の棲む島

第8章 2日目 早朝

「な、なんて格好してるんですかっ!! 紫響さんっ!! てかソラもガン見しすぎっ!!」

綴恋愛は顔を赤らめて怒鳴る。

「なにって……ネグリジェのままリビングに来てはいけないの?」

「そ、そうじゃなくって……その……透け透けじゃないですか、それ……昨日あんなことがあったのに不謹慎じゃ……」

おろおろしながら喋っている綴を見て紫響が笑った。

「っ……」

その冷ややかで挑戦的な笑い方で綴は気付いた。

自分はからかわれてるのだ、と。

裸同然の姿をソラに見せて、それで慌てふためく自分を見て楽しんでるんだ、と。

「…………出てきます」

紫響を睨みながら綴は黒鵜館をあとにした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ