テキストサイズ

殺人鬼の棲む島

第10章 2日目 午前

「遥風さんの言う通りね。このままじゃこの島で全員死ぬわ」

ゴージャスなファーのついたコートを羽織った紫響が遥風の意見を支持した。

「確かに……今は自分達で出来ることを考えないと……」

綴恋愛も同意する。

それまで異端扱いを受けていた遥風と信頼されていた京茶屋の立場が逆転する。

「それとも京茶屋さんは死体を調べられて何か具合の悪いことでもあるんですか?」

追い討ちをかけるように遥風が問い掛けた。

「ふ、ふざけたことをっ!!」

取り乱しそうになり、京茶屋は口をつぐんで落ち着きを取り戻そうとする。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ