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イケナイ関係

第7章 二人だけの夏休み

「ねぇ…何で電車に乗ったの?
私、帰るって言ったよね?」

「何でって、海に行くから」

「はぁ!?」

「あや、急用で来れなくなったんだよ?
だったら海に行くのは日を改めてからにして今日は、帰ろうよ」

「…俺は、どうしても行きたいんだ」

小さい子どもみたいに拗ねてワガママを言う淳弘に

「どうしても海に行きたかったら、一人で行けば?私は、次の駅で降りるから」

電車が、次の駅に着き、玲奈は立ち上がる。

すると又も玲奈を行かさないように自分の方に抱き寄せた。

扉が閉まり、進みだした。

淳弘は、玲奈を強く抱きしめたまま動こうとしなかった。

「イヤッ…離れて…」

「…離れねぇ…。最寄り駅に着くまで、こうしてる」

「…大津くん…オカシイよ 」

「お前にオカシイと思われても俺は、構わない」

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