「君は失恋をして、綺麗になった」
第5章 「I wish you a merry Xmas.」
『新くん…』
「こんな時間に1人で…
彼氏と一緒じゃなかったんですか?」
冷え切った私の手を
必死に温めてくれる新くん。
言葉の中から
〝1人じゃ危ないでしょ〟って
心配してくれてるのが分かる。
駅に近かったし
人通りも多かったはず…
きっと私たち人目についてたよね。
それでもあなたは
そんなこと
気にする素振りも見せずに
私を抱き締めてくれた。
振り返ってみれば
あの時も、今も…
あなたは私を
いつも1番に考えてくれてたね。
『新くん……っ
私、振られちゃったよっ……‼︎』