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「君は失恋をして、綺麗になった」

第5章 「I wish you a merry Xmas.」





彼の腕に包まれながら…

まるで子どものように
泣きじゃくった。







もう…
彼の優しさに甘えてしまいたかった。







ズルでも何でもいい…




今まで我慢していたこと


誰にも…
新くんにも言えなかったこと



私が背負ってきたもの全部
彼に解放して欲しかった。













「よく…頑張りましたね」







子どもをあやすように
頭をポンポンと撫でては
背中をさすってくれる彼。



そんな彼が言ってくれた
ささやかだけど…
私が1番欲しかった言葉。







きっと
元カレにこんな姿見せたら
一発で捨てられちゃうのに…









私は彼を
これでもかってくらい
強く抱き締め返した。









それでも
頭のどこかは嫌でも冷静で…



彼にはちゃんと
好きな人がいるということを
私は忘れていなかった。


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