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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

俺は自分の部屋の窓から、
家の前の路地に低音を響かせた
黒いワンボックスカーが
止まるのを見た。

…来たか

この車は
ミカを送って来た事がある。

けど今乗っているのは
恐らく一人だけ。

俺は音を立てないように
窓から外に出た。
屋根から、庭の芝生に飛び降りる。

大丈夫
今の時間、
この家のこっち側には誰もいない。
いて、気付かれたとしても
うちの家族が動揺する事はない。
せいぜい行き先を聞かれる位だ。

俺は門を出て、道路に出た。

静かだ。

午後10時… 
この辺は割と田舎だから
殆どの家に灯りは付いていない。

黒い車に近付くと、
運転席の人物と目があった。

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