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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

携帯を耳に当てているが、
話をしているわけではない。


「こうだ
 だっけ? …生徒会長」

携帯を耳から離した優司先輩が
車を降りて話しかけて来た。

「こんばんは 先輩。
 こんな遅くに
 んな爆音立てられちゃ
 近所迷惑なんスけど」

「それ言うために出てきたのか?」

優司先輩が睨んでくる。
ケンカ腰だな、おい。
ミカといる時とは全く違う。
こっちが本性か。

やっぱり噂は本物か。

「道路の真ん中じゃアレなんで
 こっちで」

俺はうちの資材置き場を指した。
そこなら誰かに話を聞かれる事はない。

資材倉庫の横に、
職人さん達が休憩する為の椅子があり
俺達はそこに座った。

カチッ

優司先輩がタバコに火を付ける。


まだ未成年だよな?
手慣れてんなぁ、元々やってたか?


「で?」

俺を睨み付けたまま、煙を吐く。


「ミカと別れてくれませんか?」


俺は率直に述べた。

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