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「再会」と呼べる「出会い」

第18章 冷 え

「あけおめー ミカ」


振り向いた私は最初、
声を返す事が出来なかった。



「あ あけおめ…
 え もしかして」

「イメチェン
 どう?
 新年だし
 新しい私にへんしーん みたいな」



「また 
 大胆に変わったね

 …うん
 似合ってるよ
 凄い似合ってる…」

「でしょー あたしも思った」




変身にも程がある

あの時の私はそう思った。
なんて言うか
…正直ショックも受けてた。



「エミちゃん
 何かあった?」

「そのさー
 エミちゃん っていうの?
 友達なんだから
 呼び捨てでいーわよ
 あたしもミカって呼ぶし」

「 …エミ」

「うふふ
 ミカもどう? 
 やっぱギャル最高
 なんか気持ちも軽くなったし!」

「良かったね」





別人だよ







この間まで遠巻きしてた男子の
エミとの距離感が
グッと縮まった気がした。

「百瀬ちょーいいじゃん!」

「マジ可愛い」

「ありがとー!」




こんな甘い声 出るんだ。






冬休みの間に何があったのか

何かあったんだよね?



「別にー
 前から興味あった事だし」



「そうだったんだ
 
 エミ こうしてると
 やっぱり美人だなって
 実感する」

「ミカだって!
 可愛いわよぉ!」




なんだろ

おかしな事かもしれないけど 




私は友達を無くした気がした。

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