
好きで、好きで、好きで。
第4章 初めて
ドンドン落ち込んでいくように頭が下がっていく優斗に、操は起き上がって抱きついた。
『!?』
『嬉しいなあ~優くんに初めて上げちゃったぁ~~ずっと夢だったから…』
『操…』
『優くん前にいってたもん、私のことは一生好きになれない、そんな風に見られないって…』
『…』
『だからね、嬉しいんだ~』
『何で…』
身体を離し、操を見るとあどけない笑顔で優斗を見ていた。
『だって、中学生のときから、チューもエッチも初めては優くんとって決めてたもん!だからぎゅってしてくれるのも、チューもエッチも、一杯してくれるの嬉しい!』
『操…』
無邪気に笑う幼馴染の姿に、思わずぐいっと引き寄せ強く抱きしめた。
『…だから謝らないでね、優くん…』
『…』
『その代わり、エッチしたくなったら私を呼んで…?アノ人の代わりならいくらでもなる。でも他の人は嫌だから…』
『…』
『約束だよ、優くん。』
『…うん…』
二人は夕日が沈みかけた部屋の中で、強く抱きしめあって穢れた約束を交わした。
操は好きな人と身体を重ねて幸せを感じる。
優斗は好きな女を重ねて心を埋めようと。
それぞれの思いが、今に続いていた。
そして優斗はいつの間にか、キスだけは頑なに拒否するようになったーー
