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好きで、好きで、好きで。

第4章 初めて

「…んにゃ?」

目を開けると見慣れた天井があった。
そして回りはコレも見慣れた部屋。

ただ違うのは、そこが優斗の部屋だということだった。

ベッドの下を見ると、優斗がタオルケットに包まって眠っている。

「…おお…そうか…優くんに勉強教えてもらおうとして寝ちゃったんだぁ…」

一人でつぶやきながら操がテーブルを見ると、自分のノートが開きっぱなしに置いてあった。

「…あああああ!!」

思わず叫ぶと、優斗が飛び起きて操を振り返った。

「ななななんんだ!?どうした!?」

「うう…優くん…私のノート勝手に見たのぉ…?」

涙目でテーブルを指差す操に優斗は、何だよ…といってまたタオルケットにもぐりこんでしまった。

「うわーん…勝手に見ないでよぉ~字汚いのに~」

眉をしかめて目を閉じる優斗をゆする。

「お前の字が汚いなんて知ってるよ。つうかもう寝させろ…今まだ3時だぞ…」

「うう~…」

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