テキストサイズ

とあるホストの裏事情・完

第23章 大切なあいつは ー 将悟side ー

「将悟さん俺、絢です」
「っ、わかってる・・・」
「あーあ、そんなに余裕無くしちゃって。 将悟さんらしくないですよ?」
「・・・・・・研斗・・・」
「・・・ここで離すのもったいないけど、将悟さんは諦めます。 だって、勃ってないもん将悟さんの」
残念そうに俺の股間を撫でる絢。
そっか・・・俺、ちゃんと分かってたんだ
それと同時に押し寄せてくる嫌悪感。絢相手になにしてんだ、俺・・・
研斗に会いてぇ、・・・


「研斗・・・」
「はいはい、約束は守りますよ。 あーもう本当に惜しいなぁ・・・ 将悟さん欲しかった」
「・・・反応に困るからやめろ」
「こういうときは優しくギュッ、と抱き締めるんです! まぁいいけど。
行きましょっか」


ホテルを出ると用意されていた車。
それは、間違いなく俺の車で。

「おい、これどういうこと?」
「ちょっと車のキー盗ませてもらいました。警察とか言ってる場合じゃないんで、乗ってください」

どうなってんだ、こいつら。
乗ってください、って俺の車だっつの。

仕方なく乗ると、運転席には堅そうな中年男性が白い手袋をつけて乗っていた。
スーツに身をまとっている。

「では、お送り致します」
「はーいよろしくー」
「・・・・・・」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ