とあるホストの裏事情・完
第29章 氷悠 × 遥
玄関まで行くと
遥がダウンしてしまった。
まぁ、あれだけ泣いたらなぁ…
しかも、時刻は午前0時過ぎ。
いつもなら遥は寝ている時間だ。
「カギは?」
「……財布ん中…」
「取るぞ」
遥のズボンの後ろポケットから
財布をとってカギを開ける。
入った瞬間、遥の匂いがして
俺は一人静かに興奮していた。
「ほら、そんなとこで寝ない」
「も~むり…」
「…じゃあ運ぶから肩に腕まわして」
「うん… ごめーん…」
思ってないだろ、と内心思いながらも
遥をベッドまで運んだ。