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とあるホストの裏事情・完

第34章 新婚(!?)旅行

ここまできてそれかよ…!


俺もうする気満々だったんですけど。


「……ガマンしてるんだ?」


「…っ、ほっとけ…!」


どうやら研斗は、俺の予想以上にガマンしてるらしい。


ここまでこられたら


やる気無くなったわ…



純粋に旅行を楽しもう。


そう思った矢先。



「ぐあ~……も、むり…っ」


「うあっ、遥!だいじょーぶか…?」


「何でこんなになってんの?」


俺らの部屋に


遥がぐったりしながら帰ってきた。


顔が真っ赤でゆでダコみたい。


氷悠が何したのかは知らないけど


かなりちょっかい出してそうだ。


「あれ、遥もうダウン?」


「もうダウン?って…そんな笑顔で言うことじゃねーだろ」


「氷悠… こわ…」


「いやー、止まんなくなっちゃって。浴衣姿見てさらに興奮、ってわけ」


入浴時に出された浴衣を


氷悠は当然のように着こなしている。


前がだいぶはだけてるけど。


「というか遥…お前大丈夫なのか?」


ゆでダコ状態の遥に


研斗が優しく問いかける。


遥はふにゃ、と笑って


「水…くださぃ…」と呟いた。


氷悠に弄ばれて


かわいそうに。


そう思っていたら、


ひょいっと遥は抱き上げられた。


「こいつは俺が見とくから、お前ら風呂入ってこい」


「おう、サンキュ」


「…うん」


少し不安気な研斗を横目に


露天風呂へと歩く。


遥があんなになるまでちょっかいかけれたんだから


客はもういないはず。


俺の後ろをついてくる研斗は


あまり乗り気じゃなさそうで。


そんなあからさまにされたら


結構傷つくわー…

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