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とあるホストの裏事情・完

第6章 強敵はいつも突然に。

「…店長、将悟は入ってる?」


誠也さんは少しだけ悲しそうに店長に聞いた。


「…来てないよ。ってか、今日は元々オフの日だから!」

新人の俺は、その場から立ち去ることも出来なくて、ただ二人の会話を見ているだけだった。

「そっか…」

何気なく申し訳なさそうな顔でうつむく誠也さん。

将悟と何か関係が…? 何だろう、気になるな…





俺はさすがにもうこのまま居ることはちょっとキツいかな~と思って、軽く会釈をしてその場を立ち去った。


「将悟に聞いてみっかな~」

…いや待てよ…? これって俺が首突っ込んでも言い話なのか?
いくら将悟の、こ、こ、恋人だとしても、何か触れてはいけないものの一つや二つくらいあるんじゃねえか?

よく考えるとそうだ。

俺はそう思って、聞かないと決めた。

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