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とあるホストの裏事情・完

第6章 強敵はいつも突然に。

「っえぇ、は、弟!? 
それガチで言ってんの?!」

俺に抱き締められた手を掴み、体を反転させながらバカデカい声で聞いてくる。

「うっるせーな。ピーピー騒ぐなガキんちょ。
…まぁ弟つっても血は繋がってねーけどな。
アイツとは父親が違うんだよ。 幸い、どっちも母親似だから怪しまれることなかったけどな」

俺の言葉に、また唖然とする研斗。

口開いてっし…

「俺が産まれてからすぐに、お袋は誠也を引き取った。
だから俺は10歳まで本当の兄貴だと思って暮らしてた」

研斗は黙って聞いてくれていた。
その深い色の目に吸い込まれて、全てを話した自分がいた。









「…でもさ、何でそんなに嫌ってんの?」

俺と研斗は、真ん中に透明な机を挟んで座っている。
研斗が身を乗り出して聞いてきた。
俺は、こんな話をしていたからか、体温を感じたくなった。
静かに研斗の方へ回り、後ろから優しく抱き締める。
すぐに研斗の体は紅潮しはじめる。

俺はそんなことを気にせず、話し始めた。

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