とあるホストの裏事情・完
第7章 過去
俺を指名したのは、明らかに年下の女の子。
茶髪で、そんなにケバくない。ってか、全然ケバくない。
初来店だというその子は、少しおどおどしていた。
俺が隣に座ると、少し肩を上げた。
緊張している体を解すように、優しく問いかける。
「指名ありがとう。
名前、聞いてもいいですか?」
「あっ・・・えと・・・藤森咲季です。
今日は・・・研斗さんに、お願いしたいことがあって来ました・・・」
その子は少しうつむいて、上目使いで言ってくる。
・・・昔はこういうのにもドキッとしたりしてたんだろーな
自分の将悟への依存性に笑える。
「俺にお願い? いいよ、何でも。」
「もし、アフター・・・空いてたら、私としてくれませんか・・・?」
おっ?
アフターって・・・アフターだよな。
何でだ?
初来店だというのに。
俺と全然話してないっていうのに。
何で?
俺の頭の中にはそれしかなくて、まだ答えを返さずにいた。
疑問しか浮かばない。
「えーと、空いてるのは空いてるけど」
「姉に!・・・言われたんです」
俺の言葉を遮るように咲季ちゃんは言った。
姉と言われても、ピンと来る人物は別にいない。
分からないまま、頭上にハテナマークを浮かべていると、咲季ちゃんが続ける。
「私の姉は、藤森桐子(ふじもりとうこ)って言います。
もちろん、知ってますよね・・・」
マジか・・・
と、俺は思ってからため息をついた。
失礼だと分かっていても自然に出てしまった。
藤森桐子
咲季ちゃんの姉であり、俺の元カノでもある。
茶髪で、そんなにケバくない。ってか、全然ケバくない。
初来店だというその子は、少しおどおどしていた。
俺が隣に座ると、少し肩を上げた。
緊張している体を解すように、優しく問いかける。
「指名ありがとう。
名前、聞いてもいいですか?」
「あっ・・・えと・・・藤森咲季です。
今日は・・・研斗さんに、お願いしたいことがあって来ました・・・」
その子は少しうつむいて、上目使いで言ってくる。
・・・昔はこういうのにもドキッとしたりしてたんだろーな
自分の将悟への依存性に笑える。
「俺にお願い? いいよ、何でも。」
「もし、アフター・・・空いてたら、私としてくれませんか・・・?」
おっ?
アフターって・・・アフターだよな。
何でだ?
初来店だというのに。
俺と全然話してないっていうのに。
何で?
俺の頭の中にはそれしかなくて、まだ答えを返さずにいた。
疑問しか浮かばない。
「えーと、空いてるのは空いてるけど」
「姉に!・・・言われたんです」
俺の言葉を遮るように咲季ちゃんは言った。
姉と言われても、ピンと来る人物は別にいない。
分からないまま、頭上にハテナマークを浮かべていると、咲季ちゃんが続ける。
「私の姉は、藤森桐子(ふじもりとうこ)って言います。
もちろん、知ってますよね・・・」
マジか・・・
と、俺は思ってからため息をついた。
失礼だと分かっていても自然に出てしまった。
藤森桐子
咲季ちゃんの姉であり、俺の元カノでもある。