テキストサイズ

とあるホストの裏事情・完

第7章 過去

「そしたら、後ろから女に声を掛けられた。
で、なんとなく歩いてなんとなくホテルに行ってなんとなく抱いて、金貰って・・・帰っても誉められるでも何でも無しで。ずっと放置されてた。」






それでお金が貯まっていったらしいが、その父親が家を離れる時に半分以上取られたと言っていた。

それからも、女を抱くのには変わりなかった、などと悲しそうに言うもんだから俺はゆっくり抱き締めた。

あったかくなっていく研斗の体温。
こいつは俺が守ってやらねーとって、心から思った。


でも、俺は不器用だから
お前のこと傷つけるかもしれねー
でも、それ以上にお前のこと好きだから。



そんな気持ちも込めながら、また強く抱き締めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ