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オレの彼氏は“偽装恋愛主義者”。

第1章 すれ違いと色違い。

「そろそろ本題に入ってもいいですか?」
忘れてはいけない。

ここへ来たのは、みんなでのほほんとお食事をするためではなく、緑間君の相談を聞くため。

「緑間、話してくれ」

「単刀直入に言うと、高尾に彼女ができた」

緑間君は手を置くと、長い睫をふっと伏せ気味にして語り出した。

やっぱり、そうか…。

「これが始めてではないが、昨日できたそうだ」

「それは誰に聞いたんですか?」
ボクは慎重な声色で尋ねた。

緑間君の声が微かに震えている。

ボクも自然と、食事をする手が止まった。
火神君も、珍しくじっと話を聞いている。

「高尾に聞いたのだよ。“真ちゃん、オレ彼女(表の恋人)できたから。今日は放課後無理なんだわ、ごめんな。始めが肝心だからさ”
そう、笑いながら言っていたのだよ」

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