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オレの彼氏は“偽装恋愛主義者”。

第1章 すれ違いと色違い。

安堵してしまいそうになった心に釘を刺す。
まだ、まだ終わってない。

とは言え体が一気に脱力してしまう。

「おい、高尾大丈夫か?」

さっきまですげぇ勢いでチーズバーガーを貪っていた火神が、机の上にくたばったオレを心配してくれる。

ふっ、と涙腺が緩みそうになったけど我慢。
一番泣きたいのは真ちゃんだよなぁ。

オレに泣く資格なんてねぇ。

「おぅ、ありがと火神…。オレは大丈夫!」

テーブルから離れたくないと叫ぶ体を無理に持ち上げ、変に笑顔を作ってみた。
ヤバい、マジでしんどい…。

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